親に子どもを見てもらえるのは
地元就職ならでは。
盛岡市へ
Uターン
測量設計
前田 愛さん
(盛岡市出身)
私は盛岡出身。盛岡出身の母を持つ夫と結婚し、東京で働いていました。盛岡に戻って来るきっかけは、先にUターンしていた義理の母が病気になったこと。身の回りのことにも不自由なことが増えてきて、介護をするために盛岡に戻ってきました。東京ではネイリストとして働いていました。午前遅めにオープンして、遅い時は夜の10時くらいまで仕事だったのですが、結婚した頃から、そういう働き方はそろそろ厳しいかなと感じていました。盛岡に戻って仕事を探していたんですが、働く時間であったり、自宅からの通いやすさでも、今働いている吉田測量設計がいいなと。その後ホームページなどもチェックしたのですが「地元密着」という経営姿勢も響きましたね。ネイリストとはまったく違う業種ですが、やってみたいなと思いました。多分都会にいたら、同じように美容業界への転職を考えたと思います。新たに別の業種で挑戦してみようという気持ちになれたのも「Uターンの効果」かも知れません。
地元で働くことのメリットは、馴染みのある土地ということ。知り合いや友人も多いですし、自分の親に子供の面倒も見てもらえる。精神的に安心して働けるっていうのはもちろんあると思います。職場で言えば人と人のつながりの深さを感じますね。うちの会社では、上司の方々が従業員の事情を汲み取ってくれますし、女性の先輩も多くて、仕事以外の相談をさせてもらうこともあります。社員間の距離の近さも感じています。いわゆるアットホームな職場というのは、岩手には多いのではないでしょうか。
岩手に戻って来て良かったと思う瞬間は、やっぱり自然ですかね。うちの会社からは岩手山がきれいに見えますし、目の前には北上川が流れている。四季の移り変わりを感じられる風景っていうのは、なかなか東京では難しいですし。今は、休日はちょっと念入りに掃除をして、料理の作り置きをして、お互いの両親に会いに行く。そんな一つ一つに充実感を感じています。義理の母の病気はUターンのきっかけにはなりましたが、いつかは戻りたいという気持ちはありました。私の心の底には、いつも故郷の存在があったのだと思います。
(2022年度取材)