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移住コーディネーター

and iwate

支援制度を活用して
「いつか田舎で子育てしたい」という二人の夢を実現

奥州市へ
U&Iターン

自営業・会社員

上岡康一郎・美帆夫妻

(康一郎さん 大阪府出身/ 2022年8月に移住)
(美帆さん 奥州市出身 / 2022年8月に移住)

康一郎さん/大阪府和泉市出身。大阪の大学を卒業後、東京へ。田舎で子育てがしたいと、美帆さんの地元・奥州市へ移住。大学時代に古着のネット販売を始め、移住後は事業を拡大し、現在は古着と古家具の販売をしている。
美 帆さん/岩手県奥州市出身。地元の高校を卒業後、青森県の服飾専門学校へ進学。卒業後、東京のアパレル企業へ就職。現在も、テレワークで服飾関係のお仕事を継続中。子育てのため康一郎さんと奥州市へUターン。
(2023年度取材)

 

不安もあった「田舎暮らし」
けれど、家族のサポートや支援制度をフル活用し実現

モノづくりや古民家改装、畑などに興味があり、ずっと田舎暮らしに憧れていたというお二人。ただ、田舎暮らしのイメージは漠然としていて「田舎に移住したら農業するしかない」と思っていた康一郎さん。
「田舎暮らしを考え始めた頃は、かなりハードルが高く、夢のような話だと思っていました。しかも、やりたい仕事は東京でしかできないと思っていたので、通勤できる範囲の奥多摩などで物件を探していました。通勤時間は片道2時間程でしたが、できないことはないなと…。」

ところが、妊娠を機に美帆さんのテレワークが可能になり、奥州市への移住が現実的に。
美帆さんは、「地元で子育てしたい」という強い思いがあったそうです。
「二人とも仕事を続けられる目処が立ち、結果的には良いタイミングで移住できたと思います。何より、家族のサポートがかなり手厚く、何かと助けてもらっています。」
とはいえ、不安の方が大きかったと話すと康一郎さん。
移住前は、コロナ禍で、なかなか移動が難しく、康一郎さんが奥州市へ来たのは1度だけだったそう。
「生まれ育った環境とも違うし、移住直前でもなかなか生活が想像できず、実は、引っ越してからもずっと不安でした。それでも、ここは自分の理想が叶う土地なのかなと漠然とは感じていました。」
美帆さんにとっては、生まれ育った土地でしたが、高校卒業後すぐに離れたので、わからないことも多かったそうです。

いざ、美帆さんのテレワークが決まり、移住支援制度を活用し、移住に向けた準備を始めます。
「インターネットでの住まい探しに行き詰まっていたところ、家族から『いわてお試し居住体験』の情報をもらいました。すでに空きが少なく、大急ぎで申し込みました。
入居日は、妻の転院や仕事のスケジュールに合わせて調整ができ、初期費用は0円、家電レンタルもあり、しかも家賃は月1万円。とても助かりました。さらに、Wi-Fiも無料で利用でき、住み始めてからすぐに使えたのは本当にありがたかったです。ただ、事前に内覧もできず、写真も見られず、心配で10回ぐらい問い合わせしました。
間取りは3DK、想像以上に広くて綺麗で、スーパーなどが近く、周辺環境も良かったです。町内会は、自分たちで地域を作っている感じが新鮮でした。そして、何より風景が素晴らしく、朝のランニングが日課になりました。渡り鳥や田園風景がとてもきれいで、ちょうどその頃、WBCが開幕し、大谷選手(奥州市出身)を応援しながら毎日走っていました。それと、移住支援金も貰えたので、移住直後の収入の不安が解消されました。」

お試し居住中、ご近所を散歩する様子

 

いざ、生活を始めてみたら、やりたいことがどんどん見つかり、楽しい毎日を送っているというお二人。
家族も増え「理想の田舎暮らし」が形になっていきます。

奥州市での生活について「今まで住んだところの中で一番便利」と話してくれた康一郎さん。
「移住する前は、生活が想像できず不安でしたが、実際に生活してみると思っていたより田舎ではなく便利。だけど、岩手でしかできないこともあって、毎日楽しいです。つい先日、念願だったわな狩猟の免許を取ったので、今年は猟に挑戦したいです。それに、いずれは空き家を購入、自分で改修し、理想の家に住みたいですし、庭で畑もやりたいです。食べ物も美味しくて安いですね。岩手の食材だけで食卓が完結することに驚き、これが『地産地消』なんだと感動しました。」
奥州市の名産であるお米のおともに、産直で手に入れた地元産野菜や山菜、新鮮な三陸の魚介などで食卓を囲んでいるそうです。

お仕事については、お二人とも移住前と変わらず、康一郎さんは古着と古家具のネット販売、美帆さんはテレワークで服飾のお仕事を続けています。
「奥州市に来て、安い家賃で広いスペースを手に入れたので、古着の在庫を増やし、古家具の販売も始めました。移住前は、東京でしかできないと思っていたのに、こちらに来てからの方がうまくいっています。以前は、限られたスペースで、在庫も増やせず、騒音となるので、モノづくりは出来ませんでした。今は簡単なDIYや家具の手入れがとても楽しいです。」と康一郎さん。
美帆さんも仕事のストレスがなくなったと話してくれました。「テレワークになっても、仕事の内容は変わりませんが、自分のペースで進められ、通勤時間もなく、休憩時間の使い方も自由になりました。ただ、一人でモノづくりをするので、気持ちを保つのは少し大変です。会社とのコミュニケーションも大事にし、こまめに連絡を取っています。」

庭で古家具の手入れをしている康一郎さん

休日は、ご実家で過ごしたり、自然を楽しんだり、好きな南部鉄器を見に行ったりと、充実の毎日を過ごしているそう。近隣市町村へも車で気軽に移動できる岩手県で、ご両親と一緒に県内観光を楽しむこともあるそうです。

「自分のやりたい事とこの土地がとてもマッチしていると強く感じます。大阪や東京では難しいことも、ここではできると思えるし、実際に形になってきていることもあります。これからも奥州市で自分たちの理想の暮らしを実現していきたいと思っています。」最後にそう語ってくれた康一郎さん。

「ここでしかできないこと」がそこら中に溢れていると教えてくれました。不安の中踏み出した奥州市での生活。それでも、ご家族との絆を大切に、楽しそうにこれからの生活について語る康一郎さんと美帆さんの笑顔がとても印象的でした。

ご家族で休日に県内の公園で過ごす様子

Q&A

現在のお住まいについては?

お試し居住中にインターネットで戸建ての借家を見つました。
アパートやマンションも5件以上内覧し、中古物件の購入も考えました。その中で、今住んでいる物件は、家賃は予算オーバー、間取りも広すぎて当初迷いましたが、結果的には、仕事の幅を広げることができました。東京に比べたら格段に広くて安いです。けれど、広い家はハウスクリーニング代が高額なので要注意ですね。それと、戸建てなので、今年は雪かきが心配です。

奥州市での子育てはどうですか?

子どもを連れて、公園や子育て支援センターなどによく行きますが、「子育てしやすいまち」だと感じています。妊娠中期に移住してきて、出産後は、赤ちゃんを連れているだけでたくさん声をかけられ、すごく歓迎されているなと感じます。出産までは、市内に産院がないので、通院は大変でしたが、産前産後の支援は充実していると感じました。子育て支援センターの職員さんは親身になってアドバイスをしてくれて、ネットの情報より参考になっています。
また、こちらに来て車を持ちましたが、子育てしている今は、時間も人も気にしなくてよい車はとても便利です。行きたいところに行きたいタイミングで行けます。

移住希望者へ一言

奥州市は、便利な市街地がありながら、車で230分いけば、自然豊かでのんびりと過ごせるところもあり、まさに、便利な田舎という感じです。子育てが始まると暮らしが変わってくるので、そういったタイミングの人にとって、とても良いのではないかと思います。ここでしかできないことがたくさんあるので、まずは、この土地の良さを感じてほしいです。便利な支援制度など、上手に活用してみてはいかかがでしょうか。

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