人生の節目に夫の実家にUターン、
新たなカフェで復興を後押し!
宮古市へ
Uターン
一軒家カフェ「おちゃっこ」
鈴木加代子さん
(久慈市出身 / 2017年に移住)
(2017年度取材)
子育て後の夢だったカフェを
夫の故郷・宮古に戻って実現
2017年の3月、宮古市宮町の住宅街に新しいカフェがオープンしました。名前は、『おちゃっこ』。新築した自宅の1階をカフェスペースとした、かわいらしいお店です。
カフェを切り盛りするのは、久慈市出身で埼玉県から移住した鈴木加代子さん。長年、専業主婦として3人の子どもたちの子育てに追われていた鈴木さんですが、末っ子が通っていた学童保育を手伝うようになったことで新たな夢が生まれます。
「運営スタッフのお茶用に作ったケーキがとても好評で、手づくりのケーキとコーヒーで喫茶店ができたらいいなと考えるように。主人が定年退職をしたら、主人の実家のある宮古に帰って店をやろうと家族で話していたんです」。
帰省のたびに「いつかカフェをやるよ」とご近所には話していましたが、ご主人が働いていた会社の解散をきっかけに急遽予定を変更。家族5人で今後のことを話し合い、宮古市への移住を決意しました。
「それからは急ピッチで準備を進め、引っ越して約2ヶ月でオープンさせたんです」。
人の輪をつなぐ場所として
地域をもっと元気にしたい
『おちゃっこ』の自慢は、鈴木さんお手製の様々なスイーツと息子さんが淹れるコーヒーや紅茶、オリジナルドリンク。そして、地元で活動している人を講師に招いた「教室」やフリーマーケットといったイベントの開催です。
「店のコンセプトは“人の輪がつながる場所”。イベントを通して多くの絆を育み、少しでも地域を元気にできたらと思って」と鈴木さん。アロマや手帳術、ベビーマッサージなど、月1回開催している教室も好評で、新たな出会いや人の輪が広がっています。
「カフェの運営は試行錯誤の連続ですが、お客様とのふれ合いを通して日々成長できる幸せな仕事。私一人ではできないことも家族が協力してくれますし、ご近所の皆さんにも助けられています」。宮古に暮らすようになって実感したのが、地域のあたたかな人柄。会ったことのない人が店を宣伝してくれたり、ご近所さんが気軽に立ち寄ってくれるなど、地域の人たちの優しさや思いやりに支えられているといいます。
「いずれは復興住宅の建つ地域など、お店のない場所に出向いて出張カフェを開いてみたい。ここでしかできないこと、私にしかできないことに、挑戦していきたいと思っています」。鈴木さんの夢は、これからもまだまだ続いていきます。
Q&A
移住に対する不安は?
夫の実家のある宮古には、震災後も月2回ぐらい帰っていましたので、街の様子もよくわかっていました。ご近所さんとも顔なじみでしたし、移住の不安はありませんでしたね。
いわて暮らしの魅力は?
夏は過ごしやすいですし、沿岸なので冬も暖か。野菜の味も違いますし、牛乳も卵もとても美味しい!自然も豊かで、主人はちょくちょく大好きな渓流釣りを楽しんでいます。
移住希望者へのアドバイスを!
地域サイドに立ってみれば、新たな友人ができることは嬉しいことですし、歓迎してくれる地域は多いと思います。豊かな自然とあたたかな人が住む岩手で、きっと「あなたらしい暮らし」が見つかります。