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移住コーディネーター

and iwate

夢を叶えて憧れの運転士に
ゆかりが深い三陸へ東京から孫ターン

宮古市へ
Iターン

三陸鉄道株式会社 運行本部運行部 運転士

成瀨賢紘さん

(東京都出身/2021年移住)

東京都出身。子どもの頃から鉄道好きで、母方の実家がある岩手県久慈市に帰省するたびに「三陸鉄道」に乗り、列車に親しむ。日本大学理工学部卒業後、2021年4月三陸鉄道株式会社への入社を機に宮古市に移住。2022年9月に運転士デビュー。(2023年度取材)

東京の少年が思い続けた“三鉄愛”

第三セクターとして日本最長距離を走る三陸鉄道リアス線、通称「三鉄」。震災を乗り越え、2019年に「南リアス線」と「北リアス線」が繋がり、163kmを1本のレールで結ぶ全線が開通しました。開業40周年を来年に控えた今年(2023年)は、三鉄をモデルとしたNHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」が再放送されてブームが再燃。ドラマファンによるクラウドファンディングで、カラフルなイラストが描かれたラッピング列車「三陸元気!GoGo号」も誕生しました。列車のハンドルを握る成瀨賢紘(なるせ たかひろ)さんは、運転士となって2年目を迎えたばかりの若き鉄道マン。2021年4月に、三陸鉄道への強い思いを抱いて東京からIターン就職しました。

出身は東京都板橋区。子ども時代、夏休みの楽しみは母方の祖父母が住む久慈市に帰省すること。帰省中の一日は、必ず三陸鉄道に乗る日と決めていたそうです。
「物心がついたときから、とにかく鉄道が大好きでした。特に三鉄は、トンネルとトンネルの間から見える海にいつもワクワクして、その気持ちは、運転士となった今でも変わりません。」
小学6年生の終わりに、東日本大震災津波が発災。震災から5日で運行を再開した三陸鉄道を応援したいと、その年の夏は、友人たちと折った千羽鶴を久慈駅に届けました。中学・高校では鉄道研究部に所属。成長すると足が遠のきそうな田舎へは、三鉄に乗るためにむしろ一人でも通うように。三鉄の全線が開通した大学3年生の時には、泊りがけで雄大な海岸線を望む列車の旅を楽しみました。

進路を決める大学4年生となった2020年。「好きなことを仕事にすること」への不安から、運輸業だけでなく幅広い業種へエントリーをしたという成瀨さん。コロナ禍の中、唯一オンラインではなく対面面接をしたのが、宮古市での三陸鉄道の入社試験でした。「東京を離れて、宮古で暮らすことができますか?」という面接官の質問に、「不安はあるけれども、やりたいことが叶う期待の方が大きい。」と、改めて自分の思いを口にした成瀨さん。元より面接官は、成瀨さんを「千羽鶴の少年」と覚えていてくれた社員。子ども時代からの思いが届き2021年4月に三陸鉄道株式会社に入社。1年目は車掌の仕事や車両基地作業などの日常業務に励む傍ら、運転士になるために猛勉強。2022年9月に、無事に社内試験に合格し、晴れて憧れの運転士デビューを果たしました。

沿線でも屈指の名所と言われる大沢橋梁(普代村)。走行する車両は「三陸元気!GoGo号」(撮影:成瀨さん)

 

応援し続けた三鉄と三陸の一員に

宮古駅近くに借りたアパートから、駅まで徒歩で通勤。始発運行を担当するときは、朝4時台の暗い内に家を出ます。
「日の出が遅い時期の朝の冷え込みは辛いですが、水平線がオレンジ色に染まり始め、徐々に顔を出す太陽にいつも励まされます。宮古市は本州最東端にあるので、本州で一番早い日の出は、特別感がありますね。」
非番の日も足繁く通うのは、職場である三陸鉄道。鉄道好きとして純粋に乗車を楽しんだり、レンタカーを借りて撮影スポットに行き列車を撮影したりと、休みでも悪天時以外は三鉄を追いかける日々。
県外からの入社希望者も増加し、若手社員が増えている職場には、成瀨さんの所属する運行部にも20代の社員10数人が在籍。非番の日も駅に来る成瀨さんに「ヒマなの?手伝いに来てくれたの?」と軽口を言う同僚たちとの交流も楽しいとお話しします。
「鉄道を利用される観光客の方からは、駅近くの飲食店を聞かれることも多いので、沿線のお店や観光スポットを知ることも大切な仕事です。同世代の同僚たちとの何気ない会話から、岩手の方言や地域のことを教えてもらうことも多いです。」

移住後の苦労は、一人暮らしの慣れない家事が大変なくらいで、故郷である東京との生活のギャップはあまり感じていないそう。「東京育ちとは言え都会的な暮らしを望むタイプではないので、夜は街のネオンよりも、こちらで見る星空の方がきれいに感じる。東京では年に数回しか見られなかった虹が、空の広い三陸では頻繁に見られるのも新鮮。」と言います。
初めての一人暮らしの強い味方になっているのは街の中心部にある「宮古市魚菜市場」。市民の台所として親しまれている市場で、新鮮な魚介類や水産加工品だけでなく、野菜や果物、お弁当などの惣菜も安く購入することができます。朝早くから活気に満ち溢れ、成瀨さんもここで新鮮なお刺身を買うのを楽しみにしているそう。

仕事でのこれからの目標を尋ねると、「地元だけでなく全国から三鉄を応援していただいているので、その思いに応えられるように運転技術を磨いて、安全な運行を提供したい。」と、さらなる研鑽を口にする成瀨さん。直近の目標は、運転士としてのキャリアを要する宮古~盛間の南部の運行を担当できるようになること。新しいレールを走る楽しみだけではなく、踏切や野生動物の多い難しい区間を走行する責任感も、今からひしひしと感じるとお話しします。
宮古でのこれからの暮らしには、「東京と違って、せっかく四季がはっきりとした地域に住んでいるので、それぞれの季節をしっかり楽しめるようになりたい。」という目標も。応援し続けた三陸鉄道だけでなく、三陸に生きる一員として、成長の日々を重ねています。

赤・青・白の車体カラーは「さんてつ トリコロール」と親しまれている(撮影:成瀨さん)

Q&A

利用した移住支援制度はありますか?

宮古市の「新規学卒者及びU・Iターン者等就業奨励金」で10万円を支給してもらいました。U・Iターン者の場合は、宮古市外に3年以上居住していて、宮古市に転入し、宮古公共職業安定所管内事業所に就職した人が対象となります。

同世代にお勧めする宮古暮らしの楽しみは?

やっぱり定番ですが、三陸の美しい風景や、おいしい海の幸を楽しんでほしいです。特に海の幸は、新鮮な海鮮物をかわいらしい牛乳瓶に詰めた見た目もオシャレな「瓶ドン」がお勧めです。あと、個人的に岩手への移住で良かったと思うのは、岩手は民放テレビ局4チャンネルが揃っていることです。家にいる時間は、鉄道番組に限らずテレビを見て過ごすのが好きなので、チャンネル数が多いのは嬉しいですね。

Iターン希望者にメッセージを

宮古市に移住してから、移住イベントやセミナーのゲストにと市役所からお声掛けいただく機会が多く、こんなに市や関連団体が移住支援を熱心にやっているのだと、移住後に初めて知りました。学生の内からでも利用できる相談窓口はたくさんあるので、ぜひ調べて活用してみてほしいです。

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